Vortex Indicator(ボルテックスインジケーター)はEtienne BotesとDouglas Siepertが2010年にStocks & Commodities誌で発表した指標です。VI+(ポジティブVortex)とVI-(ネガティブVortex)の2本のラインで構成されます。
計算の考え方はシンプルです。上昇の動き(当日高値と前日安値の差)と下落の動き(当日安値と前日高値の差)をそれぞれ累積して、一定期間のATRの合計で正規化します。これにより「買い方の動き」と「売り方の動き」の相対的な強さが分かります。
VI+がVI-を上抜けると買い方向のシグナル、VI-がVI+を上抜けると売り方向のシグナルです。ADX/DMIに似た構造ですが、トレンド強度ではなく方向性を直接示します。
TradingViewで使えるVortexスクリプト
Vortex Divergence Trends — VI+とVI-のダイバージェンス自動検出
☞ Vortex Divergence Trends by CryptoZoso
価格とVI+/VI-のダイバージェンスを自動検出し、Bull Div/Bear Divとして表示するスクリプトです。Vortexのダイバージェンスで転換候補を見つけます。

読み方と使い方
- Bull Div:価格が安値を更新してもVI+が更新しない。下落の勢いが弱まっているサイン
- Bear Div:価格が高値を更新してもVI-が更新しない。上昇の勢いが弱まっているサイン
- ダイバージェンス後の確認:価格のブレイクやMSSを待ってからエントリーする
Vortex Pro with Moving Average — VI差分ラインとMAフィルター
VI+とVI-の差分を「Vortex Proライン」として可視化し、MAフィルターとゾーンカラーリングを追加したスクリプトです。ゼロラインクロスでのシグナルが視覚的に分かりやすくなっています。

読み方と使い方
- Vortex Proライン(VI+ - VI-)がゼロを上抜け:買い方のモメンタムが売り方を超えた
- Vortex Proラインがゼロを下抜け:売り方のモメンタムが買い方を超えた
- MAフィルター:トレンドの大きな方向と一致したクロスのみを使う
- ゾーンカラー:ポジティブゾーン(緑)とネガティブゾーン(赤)でモメンタムの状態を色で確認
Vortex Cross with MA Confirmation — ストラテジー実装版
☞ Vortex Cross with MA Confirmation by NantzOS
VortexクロスとMA確認を組み合わせてロング/ショートエントリーシグナルを生成するストラテジー実装です。SMA・EMA・WMAなど複数のMA種別から選択できます。

読み方と使い方
- VI+がVI-を上抜け かつ 価格がMAより上:ロングエントリー候補
- VI-がVI+を上抜け かつ 価格がMAより下:ショートエントリー候補
- MAの方向フィルターで逆張りエントリーを防ぐ設計
どのスクリプトを選ぶか
| こんな目的に | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 転換候補をダイバージェンスで探したい | Vortex Divergence Trends | VI+/VI-ダイバージェンスを自動検出 |
| モメンタムの方向をゼロライン基準で読みたい | Vortex Pro | 差分ライン+カラーゾーンで視覚的に分かりやすい |
| MAフィルター付きのシグナルを使いたい | Vortex Cross with MA | MA確認でフィルタリングされたエントリーシグナル |
VortexとADX/DMIの違い
ADX/DMIはDI+とDI-でトレンド方向を示し、ADXでトレンド強度を示します。VortexはVI+とVI-の2本でトレンドの方向性を示しますが、強度は示しません。ADXがトレンド強度の判断に特化しているのに対して、VortexはVI+とVI-のクロスそのものがシグナルとして機能します。