ボリンジャーバンドはジョン・ボリンジャーが開発した、中央線(20期間SMA)と上下に±2標準偏差のバンドで構成されるインジケーターです。バンドが広がっているときはボラティリティが高く、収縮しているときはボラティリティが低い状態を示します。
最も重要な誤解から入ります。ジョン・ボリンジャー本人の公式ルールでは、「バンドに触れたこと自体は売買シグナルではない」とされています。StockChartsも、強い上昇トレンドでは上限バンドへの接触が繰り返され、強い下降トレンドでは下限バンドに沿って価格が進むと説明しています。バンドに触れたら即反転と考えるのは、バンドウォーク(価格がバンドに沿って進み続ける状態)で何度も損切りされる原因になります。
(ワイも最初は上限バンドに触れるたびに売りを入れて、強いトレンドでずっと踏まれ続けたことがある。バンドは反転ポイントではなく「相場状態を分類するフレーム」だと理解してから変わった)
ボリンジャーバンドで「相場状態を分類する」
ボリンジャーバンドを正しく使うには、まず今の相場がどの状態にあるかを分類することが先決です。
| 相場状態 | バンドの見え方 | 基本方針 |
|---|---|---|
| レンジ | バンドが横ばい、価格が上下を往復 | 下限付近で反転確認後に買い、上限付近で反転確認後に売り |
| 強い上昇トレンド | 価格が上限バンドに沿って進む(バンドウォーク) | 上限接触で売らない。中央線付近の押し目を買い |
| 強い下降トレンド | 価格が下限バンドに沿って進む | 下限接触で買わない。中央線付近の戻りを売り |
| スクイーズ | 上下バンドが極端に収縮 | 方向確認後のブレイクアウト狙い(ただし初動のダマシに注意) |
TradingViewで使えるボリンジャーバンドスクリプト
Nova Reversal Bands — BBタッチ+反転ローソク足の2段階確認
☞ Nova Reversal Bands by LunqFX
BBバンドへの接触と反転ローソク足(ピンバー・包み足などのプライスアクション)の2段階で確認する設計のスクリプトです。バンドに触れただけでシグナルを出すのではなく、反転を示すローソク足が出てからシグナルを発生させます。スクイーズ検知機能も内蔵しています。ダッシュボードにはZone Position・FV Stretch・Last Signalと各バンドのタッチ回数が表示されます。

読み方と使い方
- BUYシグナル(★マーク):下限バンド付近での反転ローソク足確認後に表示。単なるバンドタッチではなく、プライスアクションが伴っている
- SELLシグナル:上限バンド付近での反転ローソク足確認後に表示
- Zone Position(例:25.1%):価格がバンド内のどの位置にあるかを0〜100%で表示。0%=下限、100%=上限、50%=中央線付近
- FV Stretch(例:1.66×ATR):価格がバンドの「公正価値」からどれだけ離れているかをATR倍率で表示。大きいほど乖離が大きい
- Band Memory(タッチ回数):上下バンドへのタッチ回数を記録。「EXHAUSTED」表示はそのバンドへのタッチが繰り返されて消耗している状態
他のスクリプトとの違い
標準BBはバンドの位置だけを表示しますが、このスクリプトはプライスアクションとの組み合わせを自動化しています。「バンドに触れたら反転足が出るまで待つ」という重要な手順をシグナルに組み込んでいます。
BB Pressure/Support Eye — BBのサポート・プレッシャーゾーンをラベルで可視化
☞ BB Pressure/Support Eye Latest Labels by Noldo
ボリンジャーバンドのプレッシャーゾーン(価格が押されている領域)とサポートゾーン(支えられている領域)をラベル付きで視覚化するスクリプトです。BBの各バンドレベルへの接近・接触をラベルで表示します。

読み方と使い方
- サポートゾーンラベル:下限バンド付近での支持を示す
- プレッシャーゾーンラベル:上限バンド付近での抵抗を示す
- バンドへの接近状況をリアルタイムで確認できるため、エントリー前のゾーン確認が効率化される
他のスクリプトとの違い
BBの位置関係を文字ラベルで補完することで、数値を読まずに「今バンドのどこにいるか」を直感的に把握できます。
3つの使い方を状況で使い分ける
1. ボリンジャー・バウンス(レンジ相場向け)
バンドが横ばいでレンジ相場のとき、価格が下限付近から中央線へ戻る反発、上限付近から中央線へ戻る反落を狙います。ただし重要なのは「バンドに触れた瞬間に入らない」こと。次の足で反転確認(下限なら前足高値を上抜く、上限なら前足安値を下抜く)を待ってからです。
2. バンドウォーク(トレンド相場向け)
強い上昇トレンドでは価格が上限バンドに沿って何度も接触しながら進みます(バンドウォーク)。このとき上限接触を売りのサインとして使うと、トレンドに何度も踏まれます。トレンド中は中央線(20SMA)や±1σ付近への押し目を順張りの買い候補として使うのが基本です。
3. スクイーズ→ブレイクアウト(低ボラ→高ボラ転換向け)
バンドが極端に収縮したスクイーズ状態は、大きく動く前の「準備期間」です。スクイーズ後のブレイクアウトを狙う場合、初動に飛び乗るのではなく、次足の高値・安値更新で方向が確認されてからエントリーするのが基本です。Investopediaが「ヘッドフェイク」として警告している通り、スクイーズ直後に一方向に抜けてから反転する動きがよく起こります。
ボリンジャーバンドを使うときに知っておくこと
%BとBandWidthという補助指標
標準のボリンジャーバンドには%B(ビー)とBandWidthという2つの補助指標があります。
- %B:価格がバンド内のどの位置にあるかを0〜1で示す。1=上限、0=下限、0.5=中央線。1を超えていれば上限外、0を下回れば下限外
- BandWidth:バンドの幅を中央線で割った値。低いほどスクイーズ状態。スクイーズの検出やボラティリティ拡大の確認に使う
設定値の調整
標準は20期間SMA・±2標準偏差です。ジョン・ボリンジャー本人の説明によれば、期間を変える場合は標準偏差倍率も調整すべきとされています。期間10なら1.9σ、期間50なら2.1σが目安です。ただし設定を細かく変えるより、まず標準設定で相場状態の分類に慣れることが先です。