NR7はToby Crabelの著書『Day Trading with Short Term Price Patterns & Opening Range Breakout』に由来するボラティリティ収縮パターンです。「直近7本の足の中で、当日の高値-安値の値幅が最も小さい足」と定義されます。
NR7は方向を予測するサインではありません。相場が静まり返った後に値幅拡大が起こりやすい局面を見つけるセットアップです。StockChartsは「ボリンジャーバンドのスクイーズに似ており、ボラティリティ収縮の後にボラティリティ拡大が続くことが多い」と説明しています。
(NR7が出たから買い、というシンプルな使い方を試したとき、何回も逆方向に抜かれた。上位足のトレンド方向を先に決めてから使い始めて、ようやく機能するようになった)
NR7の定義と計算
各ローソク足の「高値-安値」を計算し、現在足の値幅が直前6本より小さければNR7です。現在足を含めた7本中の最小値幅の足。
- 日足NR7:過去7営業日の中で最も値幅が狭い日
- 1時間足NR7:直近7時間の中で最も値幅が狭い足
- 15分足NR7:直近7本(105分)の中で最も値幅が狭い足
基本的な使い方
NR7の高値を上抜けたら買い、安値を下抜けたら売りがブレイクアウトの基本形です。FXでは「ぴったり高値・安値」ではなく、スプレッドやノイズを考慮して1〜数pips外側に注文を置くのが実務的です。
| 手順 | ロング | ショート |
|---|---|---|
| 環境認識 | 上位足が上昇基調・押し目局面 | 上位足が下降基調・戻り局面 |
| エントリー | NR7高値の少し上に買いストップ | NR7安値の少し下に売りストップ |
| 損切り | NR7安値の少し下 | NR7高値の少し上 |
| 利確 | 直近高値・ATR目標・時間決済 | 直近安値・ATR目標・時間決済 |
TradingViewで使えるNR7スクリプト
NR4 & NR7 with Breakouts [LuxAlgo] — ブレイクアウトシグナル付きの定番
☞ NR4 & NR7 with Breakouts by LuxAlgo
NR4とNR7の両パターンを検出し、レンジをボックスで表示。ブレイクアウト方向にシグナルを発火するスクリプトです。スクリプトの説明によれば「All NR7s are NR4s but not all NR4s are NR7s(すべてのNR7はNR4だが、すべてのNR4がNR7ではない)」という設計で、NR4よりNR7の方がさらに絞り込まれた圧縮状態を示します。Toby Crabelが提唱した低ボラ→高ボラ転換のコンセプトを実装しています。

- NR7ボックス(黄色):直近7本で最小値幅の足をボックス表示
- 上抜けシグナル:NR7高値を超えると上方向のブレイクアウトシグナル
- 下抜けシグナル:NR7安値を割ると下方向のブレイクアウトシグナル
- HTF(上位足)選択対応:上位足でNR7を確認しながら下位足でエントリーを待てる
NR7が機能する時間軸
| 時間軸 | 向いている使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 日足 | スイングのブレイクアウト | 指標・中銀イベントでギャップ的に動くことがある |
| 4時間足 | ロンドン・NYをまたぐ中期デイトレ | セッション切替でダマシが出やすい |
| 1時間足 | ロンドン・NY開始後の方向追随 | 経済指標直前のNR7は危険 |
| 15分足 | セッション内の短期ブレイクアウト | スプレッドとノイズの影響が大きい |
FXで最も実用的なのは日足NR7を環境認識に使い、1時間足または15分足で具体的なブレイクを待つ方法です。日足でNR7が出た翌日に、ロンドン時間の最初の1時間レンジを上抜けたら買い、下抜けたら売るという組み合わせです。これはCrabelのOpening Range Breakout(ORB)の考え方に近いです。
勝率を上げるフィルター
StockChartsはNR7について「比較的よく出現し、往復ビンタの可能性が平均より高い」と警告しています。フィルターが重要です。
- トレンドフィルター:20EMA・89SMA・200EMAで大きな流れと逆方向のブレイクを避ける
- 押し目・戻りフィルター:CCI・RSI・ストキャスで高値掴み・安値売りを避ける
- セッションフィルター:ロンドン開始・NY開始・重要指標後に限定する
- ボラティリティフィルター:ATR低下・ボリンジャーバンド収縮と組み合わせて「本当に収縮している局面」だけ選ぶ
Trading Setups Reviewは20期間EMAを使い、過去7本すべてがEMAの上にある場合だけロング、下にある場合だけショートというシンプルなトレンドルールを紹介しています。
NR7を使うときに知っておくこと
2回連続NR7はより有力
NR7が2日連続(NR7-NR7)で発生した場合、単発より圧縮が深く、ブレイク後の値幅が大きくなりやすいという観察があります。StockChartsもNR7-NR7パターンの有効性について言及しています。
ORB(Opening Range Breakout)との組み合わせ
日足でNR7が出た翌日のロンドンオープン後の最初の15〜30分のレンジ(ORB)をセットアップとして使う方法があります。NR7で「そろそろ動く」という準備をしてから、ORBで実際のブレイク方向を確認します。