KST(Know Sure Thing)はMartin Pringが開発したモメンタム系オシレーターです。4つの異なる期間のROC(Rate of Change)を平滑化して加重合計した複合モメンタム指標です。
計算式は4種類のROCをそれぞれ移動平均で平滑化し、重みを付けて合計します。短期〜長期のモメンタムを統合することで、単一のROCより安定したシグナルが得られます。シグナルライン(KSTのSMA)とのクロス、またはゼロラインクロスでシグナルとして使います。
KSTの名前は「Know Sure Thing(確実に分かること)」ですが、これは皮肉的な名前で、テクニカル分析に「確実」はないことを示しています。
TradingViewで使えるKSTスクリプト
KST-Based MACD by akikostas — 長期チャートのダイバージェンス分析
KSTをベースにMACDを構築したスクリプトです。長期チャート(月足・2ヶ月足)向けに設計されており、ラグが大きい代わりに長期ダイバージェンス分析に有効です。ヒストグラムの色変化(緑→白)が最初の弱気シグナルとして機能します。

読み方と使い方
- KSTヒストグラムが緑から白に変化:弱気転換の初期シグナル(長期チャート)
- KSTと価格のダイバージェンス:長期の方向転換の先行指標として使う
- 月足・2ヶ月足での使用:デイトレードには不向き、スウィング・ポジションの大局確認に使う
KST Strategy [Skyrexio] — KST+Alligator+MAの複合ストラテジー
KST + Williams Alligator + MA + Choppiness Indexを組み合わせたストラテジーです。KSTラインがシグナルラインを上抜けするとロングエントリー、ATRベースの動的損切り・利確を組み合わせます。1時間足BTC/USDTで最適化されています。

読み方と使い方
- KSTがシグナルライン上抜け:ロングシグナル候補(他フィルター確認後)
- Alligatorの方向確認:KSTシグナルとAlligatorの方向が一致したときに信頼性が高まる
- ATR損切り:動的なボラティリティに連動した損切り設定
Adaptive Fisherized KST — Fisher変換+Ehlerサイクルの応用版
☞ Adaptive Fisherized KST by simwai
Inverse Fisher TransformとEhlersドミナントサイクル分析を適用したKSTです。ノーリペイントで、ゼロラインクロスとKST MAクロスの2種類のシグナルを提供します。5〜15分足での使用を推奨しています。

どのスクリプトを選ぶか
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 長期ダイバージェンス分析(月足) | KST-Based MACD | 月足・2ヶ月足向けに設計 |
| ストラテジー全体で使いたい | KST Strategy | 複数フィルター統合でバックテスト可能 |
| 短期(5〜15分足)で使いたい | Adaptive Fisherized KST | 短期最適化+ノーリペイント |
KSTを使うときに知っておくこと
遅行インジケーター
KSTは複数のROCを平滑化して合計するため、単純なROCやMACDより反応が遅いです。短期売買のエントリータイミングより、中長期のトレンド方向確認やダイバージェンス分析に向いています。
ゼロラインとシグナルラインの使い分け
ゼロラインクロスはより大きな方向転換を示し、シグナルラインクロスはより細かいタイミングシグナルになります。ゼロライン付近でのシグナルラインクロスは特に注目されます。